Unity1週間ゲームジャム反省会 V2

お疲れ様です。

 以前レポート記事を書いたゲームジャムの結果が出ました!‥のでセルフ反省会的を今回もやります。

結果

 遊んでくださった方々によって各項目を5点満点で評価され、その平均がグラフとなっています。

 全374作品から各項目の平均値ベスト50がランキングされるのですが
・サウンド 13位
の1項目でランクインすることが出来ました。一方で、全評価項目で競う"総合ランキング"は前回と同じく圏外でした。

良かった話

サウンド面

 まずはサウンド部門でランク入りできた事を盛大に喜びたいです。楽曲提供してくれた相方とボイス担当してくださった2人の声優さんのご助力なくして有り得ない結果だったと思います。そのボイスの台本だって・セリフを喋るキャラのデザインだって依頼をしました。本当にありがとうございます。

 Unity1週間ゲームジャムはボイス付きのゲームはちょこちょこ投稿されるのですが、今回の『ルコボコ』並にボイスがこれでもかとばかりに入ったゲームってそうそう無いんじゃないかな?と思います。各キャラクター30パターンで合計60種類のセリフが流れるんですよ!?極小規模であればノベルゲームだって作れちゃいますね(作ってみたいな!!)

 そして相方から借りた楽曲のクオリティが認められたのも「相方の相方」として嬉しかったです。本人としては今回の為に能動的に動いた訳でもオリジナル曲を書いた訳でも無いので複雑な所かとも思うのですが‥それでも私としては嬉しかったです。

 ウチのサークルは過去に6年かけて1つの大規模な音ゲーソフトを作ってきた実績があります(相方はそこでサウンドディレクターでした)。音ゲーはサウンドが要です。そこが評価されたのは実績を証明できたというかプライドを守れたというか‥とにかく良かったです!

演出面

 キャラの掛け合いを作ることになった時、早々に台本を"百合の専門家"に依頼したのは正解だったと思います。『ルコボコ』を実況プレイしてくれた人の動画を全部見ましたが、キャラクター同士の掛け合いが非常に好評でした。

 グラフィック面でも「アニメのDVD風」という一本のコンセプトを意識してUIを作り込めたのは楽しかったですし、キャラクターデザイン担当が"初のゲーム開発"を完遂できたことも一人の開発者としてとっても嬉しかったです。しかも無茶言ってアニメーションまで1コマ1コマ描いてもらったりもして、大変助かりました。

 私の力量が大半な項目と比べ、デザイン担当の比重がとても大きい「絵作り」の評価が勝っている事も喜ばしいです。

開発者として

 私がこのイベントに出る際は「全力で自己満足をやる」という事を意識しており、(仮に傍から見てヘンテコでも)自分はコレが最高だと思うんだ!というのを目指しています。「音ゲー作りたい」「美少女出したい」「ボイス入れたい」「百合!」なんてお子様ランチみたいな発想のゲームですが、これを評価していただけたことはとても嬉しく思います。

 今回の優勝者はまんまリズム天国な音ゲーでした。他にも斬新な音ゲーを出してきたクリエイターさんも多いですが、私はこういう音ゲーが好きなんだ!というこれまた自己満足の形として昔ながらの「ビートマニア」スタイルの音ゲーを出しました。(ただ、その中でも斬新な要素を可能な限りは詰め込んだつもりです。)

 このタイプの音ゲーって、いざ実装しようとすると結構大変‥というか工数が凄いんです。それを1週間で最低限の形でも作り切れた自分を褒めたいです。Ez-MuseIIのメイン機能を作った期間よりも短いですしね。

 作業最終日あたりになって、私は自分を「アウトソーシングの鬼」と勝手に呼んだりしてました。それくらい沢山の方に外部委託をお願いしましたし(まあそうでもしないと、あの物量を1週間は無理)、外部に依頼するときのノウハウを沢山蓄積出来たのではないかと思います。今後大規模な開発をする時とかに応用できたら尚良ですね。

 あとこれは結構大きい話ですが、変なバグが出なかったのは素晴らしいと思います。褒めて!

私個人の反省点

 (以下、"自分に厳しく"な重めな話が続きます。)唯一高評価をいただけたサウンド部門って、ぶっちゃけ私の実力じゃない部分が9.9割なんです。そしてそのサウンド部門以外(つまり私の力量が色濃い部分)は全てランキング圏外。前回の反省会記事で「次回は総合50位入ります!」と宣言したにも関わらずこの結果なのはかなり悔しいです。

 実のところ、今回は「勝てる!!!(総合50位に入れる)」と思って作品公開ボタンを押しました。だからちょっと恥ずかしいですね///

2日間を無駄にした

 お題の「ふる」が発表されてから30分以内にゲームの方針は固まりました。しかし、音ゲーを動かすには「譜面」と呼ばれる音符が流れてくるパターンを保存してあるファイルをゲーム内で読み込む必要があります。その機能の実装だけで丸々2日間を費やしてしまいました。

 恐らくなんですけど、この手のイベントって「ゲームにおけるゲームっぽい部分」を7日間かけて作り、そうでない下地や基盤みたいな部分は既存の物(内製・外部問わず)を引っ張ってきて使うんだと思うんですよね。

 そういう意味ではだいぶ出遅れてしまったと思います。マラソンに例えると、スタートの号砲が鳴ってから着替えて靴紐を通して結んで走り出す感じになっちゃってたと思います。

 でも1点だけ言わせて下さい。今回イベントに参加した裏の理由がありまして、それは「Unityで音ゲーを作る基盤を作ること」なのです!‥つまりですね‥‥今後をお楽しみに!

ゲームが難しすぎる

 たくさんの人から全く同じ「難しい」という感想を戴きました。とあるゲーム実況配信でも「難しすぎ」と言ってソフトを終了されました。様々な方にお話を伺ってみると、いちばん簡単なステージとして用意した「第1話 オンエア版」ですら難しいという感想を結構貰ったのです。

 はっきり言います。私はアレを「誰でも出来るメチャクチャ簡単な譜面」として設計しました。あ、違います、貴方が下手って言いたいんじゃないです怒らないで‥‥。

 私の音ゲーの実力ですが「普段一切音ゲーをやらない人と比べると(超重要)」上手い方だと思っています。さらにEz-MuseII案件で譜面制作のノウハウも得ましたし自信はあったのですが、そういった中途半端な状態故に「自分のモノサシで難易度調整をしてしまった」のでは無いかな?と今になって反省しています。

 自分が音ゲーを始めた時、どんな譜面を遊んでいたっけ?昨今の主流の音ゲー(プロセカとか)の入門譜面ってどんなのだろう?そういった研究を怠った事が原因だと反省しています。

斬新さに欠ける

 仕方ないじゃん!!今回は斬新さは捨てたんだもん!!!!

 ‥って言うと負け惜しみ感満載なんですが、今回は「Unityで音ゲーを作るための基盤を作ること」「ビートマニアタイプの音ゲーを作ること」という2つのお題を持って進めていました。なので「ビーマニ等既存ゲーのパクリ = 斬新さは無い」ゲームが出来るのは開発中にもわかっていました。

 それでも「魔法少女によるアクション設定を入れて、単に棒状のノートを処理する音ゲーにしない」「音ゲーらしくない演出にこだわる」といった要素を入れることで"斬新さ"を高めたつもりではあります。

 しかし斬新さは全評価項目の中で最低点を叩き出してしまいました。自分の企画力の無さを思い知りました。企画方面は普段はプランナーもできる相方に頼りっきりなのですが、私自身も企画力を高めていかないといけないですね。

ユーザービリティの欠如

 キーボード操作が難しいという意見を大変沢山の人から受けました。言い訳をすると「Z,S,D,C」というキー配置は伝統的な"キーボードでの音ゲーの配置"から着想を受けた物なのです。とある歴史あるPC音ゲーソフトは「Shift,Z,S,X,D,C,F,V」というキー配置を使います。Ez-MuseIIもそれと同様のキー配置としています。

 つまり私は今回採用したキー配置を「音ゲーの普通の配置」と開発時点では認識しており、特にそれを疑うこともしなかったのです。しかし感想コメントを見ると、この配置を片手で操作しようとして「難しすぎる」と言われているではありませんか。

 先述の伝統的な配置はそもそも該当ソフトのゲーム性故に両手で操作する前提だったりします。しかし感想を受けてから冷静に考えてみると、音ゲーでない「一般的なPCゲーム」というのは、矢印キーに右手を置き、Z,X,Cなどに左手を置くという文化があることを思い出します。これは盲点でした。

 音ゲーは、音ゲーマーだけが遊ぶものではないということを反省しなければなりません。なので急遽キーコンフィグを追加実装しました。

次の目標

 今回の参加で、私自身の強さと弱さが改めて理解できたと思います。

 自分が納得の行く自分が最高だと思うゲームを作って総合50位に入れれば良いなと思い、今後も参戦していく所存です。そして、最高な事に共感してくれる人が出てきたら嬉しいなって。

 あと、やっぱりチーム開発は楽しい!自分が信頼できる人と一緒にモノを作るのは最高ですね。だからまたチーム開発していきたいです。

 改めまして、今回は協力してくださった皆さんのおかげで最高なモノを作ることができました。とても楽しかったです!ゲーム開発は楽しい!

ではまた次回。

[2023-07-10]