Unity1週間ゲームジャムに参戦しましたレポート

お疲れさまです。

 タイトルのとおりですが Unity1週間ゲームジャム に参戦しました。初参戦です。Unity歴1ヶ月も無い状態での完全見切り発車なのですが、経験を積めるかと思って飛び込んでみました。でも、ひとりじゃ怖かったのでUnityで個人制作されている戦友SasraMochiさん(元個人VTuberという経歴の主)に協力をお願いして主に2人でゲームを作りました。

SasraMochiさんも今回の件に関してレポートを書かれてます。

 Unity1週間ゲームジャムは、ゲームエンジンUnityを用いて1週間でゲームを作りましょうというイベントです。開催されるごとに参加者が増えており最近では毎度400本近いゲームが投稿されています。初日に発表されるテーマに沿ったゲームを作るのですが、今回のテーマは「」でした。

つくったもの

 【ゴルフ】タイムリープして最強記録の神回を作る!!!!【操針まどか/∀Tuber】 というタイトルのゲームです!(ひどすぎる)

 端的に言うと「ズルしてハイスコアを出すゴルフゲーム」です。

 肝心のゲーム部分はよくあるゴルフ系ゲームなのですが、ゲーム配信系∀Tuber(ターンエーチューバー)の主人公がタイムリープをして過去に戻りプレイをやり直すことで、その配信を表向きはハイスコアの神回として仕立て上げる‥という配信者目線の要素に重きをおいて差別化を図りました。

 テーマに対して、"矢印の転・過去への帰・撤・神"というてんこ盛りクワトロ解釈で作られたゲームです。

こだわりとか

 ゴルフ部分はSasraMochiさんが全般的に担当してくださったのですが、配信画面といった"∀Tuberっぽい部分"全般は私が実装・UIデザインを担当しました。

 実装にあたって大事にしていた要素は「それっぽさ」です。例えば、

  • 配信者のフレーム構成はどのようなものが多いか、何が描かれているか。
  • コメントはどのような状況・内容・流れる速度の関係になっているか。
  • 配信者はどのような視点で配信を行っているのか。

のような視聴者側・配信者側それぞれの立場でもそれっぽいデザイン・動きにすることにこだわりました。

 ∀Tuberなんて書いてますけど、まあお察しの通り元ネタはVTuber(バーチャルユーチューバー)です。テーマをVTuberにした理由は先述の"テーマに対する解釈"をピタリと当てはめられて且つイラストが使えるからです。イラストは大事です。(自由な個人制作ならば萌え駆動開発をしたいのです)

 タイトルや投稿サイトでの紹介文も実際のVTuberが使う文体のオマージュだったりします。

VTuber監修

 これ言うと怒られそうな気もするのですが、私自身は昨今のVTuberを全然見ていないんですよね(爆)。"VTuber四天王"なんて言葉をよく耳にする時代は結構見てました。推しはねこます氏なのじゃ~ワキワキ~(引退済みですけどね)。

 にじ~とかホロ~なんて大手も名前しか知らない程度ですし、箱推し文化にもあまり触れずに今まで過ごしてきました。ゲーム開発者がトレンドを追うべきなのは重々承知なので反省ですね‥。しかも今回のゲームはVTuberの「配信者側の視点」を描く作品なのでYouTubeライブの配信方法についても把握する必要がありました。

 そこで個人勢VTuberの経験があるSasraMochiさんにVTuber監修をお願いしました。配信事情や、配信者が使ってる装飾の配置、どんなゲームを遊ぶ傾向にあるか‥などなどデザインから企画まで色々と協力してもらいました。デザインが進捗する度にしつこくチェックをお願いしたりもしました。

それっぽく

 「配信している感」を出すには配信ツールを画面の基本的なデザインにするべきだと考え、教えてもらった「OBS」というツールの特徴や使い方などを勉強し、それっぽいデザインのUI画像を作成しました。ゲーム中に表示されているVTuberの映像っぽい部分は、配信ツール上に表示されている配信画面のプレビューという体です。

 他にもコメントの表示に関しては拘りました。様々な人気VTuberのゲーム配信を試聴し、どの頻度でコメントが飛んでくるかを調査して実装を行いました。盛り上がっている時と平常時のそれぞれを調べて組み込み、ゲーム内で難所を突破した際やミスをした際はコメントの頻度を大きく上げるように工夫しています。

 スーパーチャット(実はゲームUIにはハイパーチャットと書かれてる)も現物と同じ背景色や金額に揃えたりといった工夫もしました。本当は投げ銭金額にはバラつきがあるものですが、ゲーム中での計算や残額管理をしやすいようにキリの良い数字だけにしています。

 気づいてくださった方が居れば嬉しいのですが、コメント処理で一番の拘りは「タイムリープした際、当時のコメントが表示されている」点です。Unityの仕様やC#に不慣れなのもあって、この機能を作るためだけに4時間も費やしたのですが、タイムリープした感に大きく貢献できる機能なので作ってよかったと思います。

キャラがいる ということ

 萌え駆動開発によるプログラミングをしたかったため、キャラありきのゲームを作る予定ではいました。VTuberであることや鬼畜ゲーを配信している人という人格が生まれたので、それらを元に表情の種類も決定して依頼を出しました。

 今回、主人公の操針まどかちゃんをデザインしてくださったのはすしたべさんです。ゲーム中の立ち絵イラストとっても可愛いですよね!?こんなクオリティの絵を2日で納品して頂いたからビックリです。デザインラフを受け取ってからは開発にブーストが掛かりました。はりはりかわいいよはりはり!!

 本来は立ち絵を表示して状況に応じたセリフ字幕を出す予定だったのですが、VTuberのライブは配信者側がリアルタイムで字幕を出すなんて有り得ないですよね。なので"それっぽさ"の為にボイスをつけることにしました。容量が心配でしたが、それっぽさを優先したかったんです。

 ボイスは寺島。さんにお願いしました。ユーザーがミスを連発することを想定し、ミスすることも楽しんで貰うべく台本を作る際にはミス時のパターンを一番多くしました。キツめな暴言セリフも結構あったのですが丁寧な文面で快く引き受けてくださって感謝しています。(さっさと投げ銭しろよ~ って音声が特に好きです。他パターンの可愛い声の後に聴いた時、体に電撃が走りました。)

 以前作ったゲームにもキャラは出していますが、キャラ設定や人格を定義し、それらを活かしたゲームを作ることは今回が初めてなので完成後のテストプレイ時に感動してしまいました。この感じがゲーム制作の醍醐味の1つなのかもしれませんね。作者の我々も立派なATMなのです。

感想

 メッチャクチャ忙しかったです。7日間常にデスマーチ下に置かれるので体力的にも精神的にも大分疲れました‥。でもこれはチーム全員がそうなのだと思います。

 ただ実装するだけでなく、Unity・C#の勉強やグラフィックの作成、デザイン、VTuberの研究等やることがとにかく多かったです。共同作業で分散はしたものの、それでも各人タスク量が多かった印象です。これ1人で作ったらどうなってたんだろう‥考えるとちょっと怖いですね。

 ですが達成感は素晴らしいものでした。ゲームを投稿した途端に燃え尽きて布団に倒れ込みましたが、その時の感覚は心地の良いものでした。布団ってこんなに良いものだったんだなって‥。

 SasraMochiさんとファイル編集の競合が頻発したりGitがぶっ壊れるといったアクシデントが発生しましたが、それらの解決であったりUnityやC#、チーム制作の事など学べたことがとにかく多い。大きな経験を積むことができました。とても良かったです。

今後

 新しくゲームのプロジェクトを建てる際は基本的にUnityを使うことを想定しています。なので、今回の経験を生かして色々作っていこうと思いますし、ゲームジャムにも参加して行けたらな~と思ってます。

 目の前の大きなタスクといえば、Unityでは無いのですが音ゲーの「Ez-MuseII」です。こちらは大きな機能をあと1つ実装すれば遂に(プログラムは)完成の見込みです。まずはこちらの案件を早く終わらせて、Unityの勉強を進めたいと考えています。

 久しぶりに4000文字ぐらいあるテキストになりました。読んでくださってありがとうございます。ぜひゲーム遊んでみて下さいね!

ではまた次回。

[2021-03-09]